平成29年度 市立砺波総合 病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 425 208 214 298 462 606 1545 1924 1803 463
 富山県においては、全国水準を上回るペースで高齢化が進んでいることもあり、当院においては、60歳以上の年齢層の患者さんが全体の7割以上を占めています。
 一方で、救急医療、周産期医療、小児医療及びへき地医療を担う砺波医療圏の中核病院として、幅広い年齢層の患者さんを受け入れております。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 26 22.04 20.83 7.69 86.42
0400801299x000 肺炎等(市中肺炎かつ15歳以上65歳未満) 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なしA-DROP スコア0 - - 8.67 - -
040040xx99000x 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし - - 14.60 - -
050130xx9901xx 心不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等21あり - - 19.53 - -
110310xx99xx0x 腎臓または尿路の感染症 手術なし 副傷病なし - - 12.34 - -
 診療科別に患者数の多いDPCコード・名称上位5つと、それぞれの患者数、自院の平均在院日数(対象となる患者さんが入院していた平均日数)、全国の平均在院日数、転院率(期間中の退院症例のうち、他の病院・診療所の病棟へ転院した症例の割合)、平均年齢を示したものです。
 DPCとは「診断群分類」とも呼ばれ、入院中に行われた治療行為について、医療資源を投入した傷病名と手術、処置の有無などを組み合わせたもので、14桁のコードで分類する仕組みとなっています。

 ※該当患者数が10未満の場合は、患者数、自院の平均在院日数、転院率、平均年齢を非公表としています。(ハイフン”-”表記)(以下、他の診療科も同じです。)

 砺波医療圏は高齢者が多く、当科では特に後期高齢者に対する肺炎治療が中心となっております。
 急性期治療終了後には、ADL(日常生活自立度)の維持・向上を目的としたリハビリテーションが必要となる場合が多く、在院日数が全国平均より長期化する傾向にありますが、院内の地域包括ケア病棟への転棟や他の医療機関への転院も考慮し、在院日数の短縮に努めております。
消化器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060020xx04x0xx 胃の悪性腫瘍 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術 手術・処置等2なし 58 9.09 8.73 0.00 73.91
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 手術・処置等2なし 副傷病なし 44 13.48 10.61 4.55 76.84
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 36 24.25 20.83 25.00 85.83
060140xx97x00x 胃十二指腸潰瘍、胃憩室症、幽門狭窄(穿孔を伴わないもの) その他の手術あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 29 10.45 10.71 0.00 70.03
06007xxx97x00x 膵臓、脾臓の腫瘍 その他の手術あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 25 21.52 14.08 12.00 73.72
 当科で上位となっておりますDPCコードは、厚生労働省より公表されております「DPC導入の影響評価に係る調査」の「診断群分類毎の集計」(平成28年度退院患者分)データにおいても患者数の多いものとなっております。
 当科では、食道、胃、大腸の内視鏡治療を積極的に行っております。最上位となった胃の悪性腫瘍内視鏡的治療の平均在院日数については、全国平均とほぼ同程度となっております。
 また、肝疾患診療連携拠点病院、地域がん診療拠点病院として、B型肝炎やC型肝炎の抗ウイルス療法、肝臓がんの治療も多数例施行しておりますが、外来治療が中心であるため患者数には反映されておりません。
 なお、当院は呼吸器内科常勤医が不在のため、誤嚥性肺炎の患者数が第3位となっております。
循環器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050050xx99100x 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等11あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 143 3.75 3.03 2.80 71.32
050050xx02000x 狭心症、慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈形成術等 手術・処置等1なし、1,2あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 74 4.81 4.62 0.00 69.86
050210xx97000x 徐脈性不整脈 手術あり 手術・処置等1なし、1,3あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 44 11.18 11.21 2.27 78.45
050130xx99000x 心不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 37 22.35 17.71 10.81 80.46
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 23 25.61 20.83 43.48 87.22
 当科で上位となっておりますDPCコードは、厚生労働省より公表されております「DPC導入の影響評価に係る調査」の「診断群分類毎の集計」(平成28年度退院患者分)データにおいても症例数の多いものとなっています。
 患者数上位の狭心症、徐脈性不整脈の平均在院日数は概ね全国平均と同等です。
 高齢の心不全患者さんが多く、平均在院日数が長い傾向にありますが、包括的心臓リハビリテーションを積極的に行い、病後の経過が改善されるように取り組んでおり、前年度と比較して在院日数は短縮しています。
糖尿病・内分泌内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 45 25.62 20.83 13.33 83.80
100070xx99x100 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。)(末梢循環不全なし。) 手術なし 手術・処置等21あり 副傷病なし85歳未満 31 13.87 14.27 3.23 67.23
100070xx99x000 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。)(末梢循環不全なし。) 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし85歳未満 15 11.80 11.16 0.00 60.20
150010xxxxx0xx ウイルス性腸炎 手術・処置等2なし - - 5.50 - -
050130xx9901xx 心不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等21あり - - 19.53 - -
 当科においては、インスリン導入またはインスリン使用2型糖尿病の患者数が第2位となっています。食事・運動療法のみまたは、経口血糖降下薬での治療を行う2型糖尿病の患者数は、入院治療ではなく外来での通院治療が多いため第3位です。2型糖尿病患者の平均在院日数はインスリン治療では全国平均より短く、インスリン治療以外では全国平均と同様となっています。
 当院は、呼吸器内科常勤医が不在のため、誤嚥性肺炎の患者数が第1位となっています。
 糖尿病では、合併症として心不全が多いため第5位となっています。
腎臓内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050130xx99000x 心不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 36 25.50 17.71 11.11 78.17
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 33 36.15 20.83 27.27 81.76
010060x2990401 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等24あり 副傷病なし発症前Rankin Scale 0、1又は2 18 21.22 16.38 27.78 74.39
050130xx9901xx 心不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等21あり 17 20.53 19.53 0.00 77.06
110280xx99000x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 17 20.47 12.23 0.00 64.76
 当科では、主に腎炎、ネフローゼ症候群、慢性腎臓病などの腎疾患全般、その他膠原病、水・電解質異常(脱水など)の患者さんの診療を行っております。
 腎臓と心臓の機能は相互に依存しているため、心不全を併発している慢性腎臓病の患者さんが多い傾向にあります。
 また、当院は呼吸器内科常勤医が不在のため、誤嚥性肺炎の患者数が第2位となっております。
血液内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
130030xx99x40x 非ホジキンリンパ腫 手術なし 手術・処置等24あり 副傷病なし 48 17.46 16.48 0.00 71.02
130010xx97x2xx 急性白血病 手術あり 手術・処置等22あり 20 51.10 40.97 0.00 76.10
130030xx99x50x 非ホジキンリンパ腫 手術なし 手術・処置等25あり 副傷病なし 20 21.95 13.89 0.00 73.55
130030xx99x30x 非ホジキンリンパ腫 手術なし 手術・処置等23あり 副傷病なし 18 24.00 17.04 0.00 74.22
130030xx97x40x 非ホジキンリンパ腫 手術あり 手術・処置等24あり 副傷病なし 14 31.71 33.42 7.14 70.86
 当科で上位となっておりますDPCコードは、厚生労働省より公表されております「DPC導入の影響評価に係る調査」の「診断群分類毎の集計」(平成28年度退院患者分)データのMDC13「血液・造血器・免疫臓器の疾患」においても患者数の多い、非ホジキンリンパ腫となっています。平成28年度は急性白血病も前年度より増加しております。
 当科の診療圏は、砺波市内に限らず、富山県西南部にわたっています。主たる対象疾患は非ホジキンリンパ腫となっています。当院の特徴としては、診療科別患者数の上位5位までの平均年齢が71‐76歳と、ご高齢の方の比率が多いという点、そして、居住地が遠方で頻回の通院が困難な方が含まれているという点があります。原則、全例で化学療法による完全寛解状態を目指すことを目標としております。そのため、特にご高齢の方、様々な疾病を合併している方では、通院可能な状態に回復するまでに時間がかかります。この間の入院が必要であり、平均在院日数が全国平均より長い傾向があります。通院治療が可能な方には、外来化学療法をお勧めすることで平均在院日数の短縮を目指しています。
 原則として、自院にて治療を行っていますが、化学療法が困難になった事例や、化学療法を希望されない事例においては、居住地の近くなど、ご希望の医療機関に紹介させていただいております。
小児科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
0400801199x00x 肺炎等(1歳以上15歳未満) 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 42 5.57 5.70 2.38 3.93
040090xxxxxx0x 急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道感染症(その他) 副傷病なし 40 5.28 5.94 0.00 1.10
040100xxxxx00x 喘息 手術・処置等2なし 副傷病なし 40 4.98 6.32 0.00 4.70
150010xxxxx0xx ウイルス性腸炎 手術・処置等2なし 25 4.32 5.50 0.00 3.52
040070xxxxx0xx インフルエンザ、ウイルス性肺炎 手術・処置等2なし 21 5.05 6.03 0.00 2.43
 当科で上位となっておりますDPCコードは、厚生労働省より公表されております「DPC導入の影響評価に係る調査」の「診断群分類毎の集計」(平成28年度退院患者分)データにおいても患者数の多いものとなっています。
 呼吸器疾患である肺炎、小児喘息や気管支炎などを多く診ていますが、川崎病やネフローゼ症候群に対する入院治療も行っております。
外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060210xx99000x ヘルニアの記載のない腸閉塞 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 47 8.38 8.98 0.00 71.70
060335xx02000x 胆嚢水腫、胆嚢炎等 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 44 6.48 7.40 0.00 62.77
060150xx99xx0x 虫垂炎 手術なし 副傷病なし 38 6.63 7.01 0.00 40.76
060020xx02x0xx 胃の悪性腫瘍 胃切除術 悪性腫瘍手術等 手術・処置等2なし 27 17.52 17.27 0.00 70.63
060150xx03xxxx 虫垂炎 虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴わないもの等 24 5.75 5.56 0.00 37.42
 当科で上位となっておりますDPCコードは、厚生労働省より公表されております「DPC導入の影響評価に係る調査」の「診断群分類毎の集計」(平成28年度退院患者分)データにおいても患者数の多いものとなっております。
 当科では、消化器疾患、甲状腺疾患、乳腺疾患、成人の鼠径ヘルニア、外傷など、多岐にわたる疾患の治療にあたっております。
 胆石症、胃がん、大腸がんは腹腔鏡下に手術を行うことが多く、食道がん、鼠径ヘルニアでも腹腔鏡手術を取り入れています。
 また、乳がんでは乳房温存療法を積極的に行なっております。平成30年4月の乳腺専門医赴任に伴い、形成外科と連携し乳房再建術も開始しましたので、今後さらに症例数が増加するものと思われます。
 悪性疾患に対する化学療法は、可能な限り外来で行う方針にしています。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160800xx01xxxx 股関節大腿近位骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 94 46.21 27.09 15.96 84.15
160690xx99xx0x 胸椎、腰椎以下骨折損傷(胸・腰髄損傷を含む。) 手術なし 副傷病なし 64 28.75 19.94 3.13 80.36
160760xx97xx0x 前腕の骨折 手術あり 副傷病なし 57 3.61 5.21 0.00 54.77
070350xx99xxxx 椎間板変性、ヘルニア 手術なし 34 7.03 8.83 0.00 60.00
070350xx01xxxx 椎間板変性、ヘルニア 内視鏡下椎間板摘出(切除)術等 32 21.31 10.54 0.00 61.22
 整形外科では、股関節大腿近位骨折や胸椎、腰椎以下骨折損傷などの高齢の患者さんに多い疾患が上位を占めています。
 その他、椎間板変性、ヘルニアや脊柱管狭窄症の手術も積極的に行っており、内視鏡下椎間板摘出(切除)術の症例が多いことが当科の特色となっております。

 大腿骨頸部骨折については、平均在院日数が全国に比べ長めになっておりますが、地域連携パスによる当院と他の病院・診療所との術後リハビリテーションの連携推進により、在院日数の短縮を図るよう努めています。
形成外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
140140xxxxxxxx 口蓋・口唇先天性疾患 14 3.00 9.64 0.00 11.36
160780xx97xx0x 手関節周辺骨折脱臼 手術あり 副傷病なし 13 3.15 4.17 0.00 25.31
070010xx010x0x 骨軟部の良性腫瘍(脊椎脊髄を除く。) 四肢・躯幹軟部腫瘍摘出術等 手術・処置等1なし 副傷病なし - - 5.80 - -
080006xx01x0xx 皮膚の悪性腫瘍(黒色腫以外) 皮膚悪性腫瘍切除術等 手術・処置等2なし - - 8.50 - -
160200xx0200xx 顔面損傷(口腔、咽頭損傷を含む。) 鼻骨骨折整復固定術等 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし - - 5.60 - -
 当院形成外科では、形成外科の対象となる分野(外傷、先天異常、腫瘍及び再建)を幅広く治療しております。
 外傷では、四肢外傷と顔面外傷が多く、特に手の外傷においては骨折や腱・神経・血管などの軟部組織損傷が多いです。また、顔面外傷では鼻骨骨折等の中顔面の骨折が多いです。
 腫瘍及び再建においては、良性軟部組織腫瘍と皮膚悪性腫瘍が多いです。特に、近年は皮膚悪性腫瘍が増加傾向にあります。
脳神経外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160100xx97x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 その他の手術あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 88 13.45 9.68 5.68 74.43
010040x099x00x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満) 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 47 28.26 19.10 25.53 74.11
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 45 8.36 7.34 2.22 47.16
010060x2990401 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等24あり 副傷病なし発症前Rankin Scale 0、1又は2 36 25.44 16.38 22.22 70.08
160100xx99x01x 頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病あり 17 35.59 21.48 23.53 77.29
 当科で上位となっておりますDPCコードは、厚生労働省より公表されております、「DPC導入の影響評価に係る調査」の「診断群分類毎の集計」(平成28年度退院患者分)データにおいても比較的患者数の多いものとなっていますが、外傷による患者数が多いことが特色となっております。
 慢性硬膜下血腫は特に多い症例であり、砺波医療圏の患者さんのほとんどを当院にて手術治療しております。平均年齢も74.43歳と高齢の傾向にあります。
 その他にも、非外傷性の脳内出血や脳梗塞等の脳血管疾患を多く治療しております。
 当院では、「脳卒中地域連携パス」を用いた、回復期リハビリテーション病棟への転院症例が多いことも特色のひとつです。急性期治療終了後、リハビリテーションを継続して行い、ADL(日常生活自立度)やQOL(生活の質)を維持・向上させることが目的です。患者さん一人ひとりの状態に合った医療サービスを提供しております。
心臓血管外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050180xx97xxxx 静脈・リンパ管疾患 その他の手術あり 40 3.00 3.20 0.00 63.85
040070xxxxx0xx インフルエンザ、ウイルス性肺炎 手術・処置等2なし - - 6.03 - -
 当科では、心臓、血管(静脈、動脈)にかかわる診断、静脈の病気(下肢静脈瘤)の手術、下肢のリンパ浮腫の診療を行っています。下肢静脈瘤に対しては、血管内レーザー焼灼術も行っています。患者さんの状態に合わせて下肢静脈瘤抜去切除術と血管内レーザー焼灼術のどちらが適切か判断して手術を行っています。
 下肢の浮腫(むくみ)の原因の一つにリンパ浮腫があります。当科では、リンパ浮腫の診断と治療を行います。
 心臓・動脈の病気などは金沢大学付属病院心臓血管外科などと連携して治療にあたります。
皮膚科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
080011xx99xxxx 急性膿皮症 手術なし 65 12.23 11.73 1.54 69.02
080020xxxxxxxx 帯状疱疹 34 7.56 8.95 0.00 73.94
080190xxxxxxxx 脱毛症 25 3.00 3.60 0.00 33.32
161070xxxxx00x 薬物中毒(その他の中毒) 手術・処置等2なし 副傷病なし - - 3.58 - -
080100xxxx0xxx 薬疹、中毒疹 手術・処置等1なし - - 10.89 - -
 当科で上位の「急性膿皮症」「帯状疱疹」に相当するDPCコードは、厚生労働省より公表されている「DPC導入の影響評価に係る調査」の「診断群分類毎の集計」(平成28年度退院患者分)データにおいても「皮膚・皮下組織の疾患」において患者数の多いものとなっています。
 「急性膿皮症」は、四肢に細菌感染が生じ、腫れや発赤が出現する「丹毒」や「蜂窩炎」、「蜂窩織炎」と呼ばれる疾患が該当します。ベッド上で安静にして抗生剤の点滴を行います。
 「帯状疱疹」は、水痘帯状疱疹ウイルスにより生じる疾患で、抗ウイルス剤の点滴治療を目的とした入院となります。
 厚生労働省が公表しているデータと比べて、重症の「脱毛症」患者に対する点滴治療を行う入院患者割合が多いことが、当科の特徴となっています。複数回入院が標準的治療となっているため、「患者数」が増える結果となっています。
 「薬疹、中毒疹」は、どの病院でも一定数の患者が入院されます。
 「薬物中毒(その他の中毒」は、マムシ咬傷による入院が反映されている結果となっています。砺波・南砺は山際に近く、マムシに遭遇する機会が多いためと推察します。
泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
11012xxx020x0x 上部尿路疾患 経尿道的尿路結石除去術等 手術・処置等1なし 副傷病なし 44 5.73 5.75 0.00 62.00
110070xx0200xx 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 43 6.70 7.31 0.00 71.79
110080xx01x0xx 前立腺の悪性腫瘍 前立腺悪性腫瘍手術等 手術・処置等2なし 41 10.41 12.92 0.00 69.17
110070xx99x20x 膀胱腫瘍 手術なし 手術・処置等22あり 副傷病なし 23 6.65 11.31 0.00 73.35
110060xx99x20x 腎盂・尿管の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等22あり 副傷病なし 22 7.73 11.29 0.00 73.18
 当科で上位となっておりますDPCコードは、厚生労働省より公表されております「DPC導入の影響評価に係る調査」の「診断群分類毎の集計」(平成28年度退院患者分)データにおいても患者数の多いものとなっております。
 当科は難易度の高い手術、特に腹腔鏡手術症例が多いことが特徴です。個々の術式症例数は全国的にみて多いわけではありませんが、腹腔鏡下前立腺全摘、腹腔鏡下仙骨固定術、腹腔鏡下腎・腎尿管切除(年間20‐30症例前後)、腹腔鏡下膀胱全摘、腹腔鏡下腎部分切除(年間5‐10症例前後)等を実施し、年間100症例以上の腹腔鏡手術を行っています。
 平成29年7月からは「ロボット支援手術装置」を導入しましたので、今後さらに腹腔鏡手術症例は増加すると見込まれます。
 また、悪性疾患に対する化学療法や放射線治療なども、入院・外来を問わず積極的に行っております。
大腸・肛門外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060245xx97xxxx 内痔核 手術あり 37 5.68 5.71 0.00 59.41
060220xx97xxxx 直腸脱、肛門脱 手術あり 36 9.58 9.83 0.00 70.36
060235xx97xxxx 痔瘻 手術あり 27 4.67 6.23 0.00 38.74
060150xx99xx0x 虫垂炎 手術なし 副傷病なし 12 6.75 7.01 0.00 40.92
060035xx01000x 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 結腸切除術 全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術等 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 11 14.91 15.61 0.00 72.64
 当科は、1996年に外科から独立した診療科で、大腸肛門疾患を中心とした疾患の診療にあたっています。肛門3大疾患(痔核、裂肛、痔瘻)、大腸腫瘍(大腸がん、大腸ポリープ)、炎症性腸疾患(クローン病、潰瘍性大腸炎)、排便障害(過敏性腸症候群)肛門括約筋不全(直腸脱、便失禁)などの診断・治療を行っています。
 便失禁の治療の一つである仙骨神経刺激療法(SNM)については、現時点において北陸で唯一施行可能な認定施設になっています。
産婦人科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
120170xx99x0xx 早産、切迫早産 手術なし 手術・処置等2なし 26 13.62 20.41 3.85 31.35
120060xx01xxxx 子宮の良性腫瘍 子宮全摘術等 19 7.89 9.91 0.00 44.47
120070xx01xxxx 卵巣の良性腫瘍 卵巣部分切除術(腟式を含む。) 開腹によるもの等 18 8.78 10.27 0.00 54.06
120140xxxxxxxx 流産 14 1.86 2.43 0.00 34.14
120070xx02xxxx 卵巣の良性腫瘍 卵巣部分切除術(腟式を含む。) 腹腔鏡によるもの等 13 6.69 6.37 0.00 47.00
 当科は呉西地区・砺波医療圏の救急医療病院として、産科・婦人科領域全般を対象疾患にして診療にあたっています。産科部門では、富山県地域周産期母子医療センターに指定されており、2次周産期医療機関として砺波医療圏のハイリスク妊婦や母体搬送を受け入れ、小児科(新生児集中治療室)と協力して周産期管理を行っています。
 また、産婦人科部門では、砺波医療圏の他院からの紹介患者(悪性・良性疾患)を幅広く受け入れ治療にあたっているほか、婦人科領域の救急に関しても、患者の受け入れから緊急手術に至るまで対応しています。
眼科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020290xx97xxxx 涙器の疾患 手術あり 12 2.92 4.91 0.00 76.50
020220xx97xxx0 緑内障 手術あり片眼 - - 8.51 - -
020320xx97xxxx 眼瞼、涙器、眼窩の疾患 手術あり - - 3.32 - -
020250xx97xxxx 結膜の障害 手術あり - - 3.30 - -
020370xx99xxxx 視神経の疾患 手術なし - - 11.22 - -
 当科におきまして最も多い症例は白内障ですが、DPCの対象外(短期滞在手術等基本料3での入院)となっているため、この表への記載はありません。(診療科別主要手術別患者等をご参照ください。)
 白内障に対する水晶体再建術以外にも、緑内障手術や外眼部手術も積極的に行っております。他にも、眼底疾患(糖尿病網膜症、加齢黄斑変性症、網膜静脈閉塞症、網膜動脈閉塞症など)に対して、光干渉断層計(OCT)や蛍光眼底造影検査を行い、レーザー治療やステロイド注射、抗VEFG薬(血管内皮増殖因子阻害薬)の硝子体内注射などの治療を行っています。
 なお、斜視専門外来は閉鎖いたしましたので、斜視手術は現在は行っておりません。
耳鼻咽喉科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
030240xx99xxxx 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎 手術なし 31 5.94 5.48 0.00 44.35
030350xxxxxxxx 慢性副鼻腔炎 26 7.73 7.23 0.00 62.38
030428xxxxxxxx 突発性難聴 25 8.12 9.18 0.00 63.44
030390xx99xxxx 顔面神経障害 手術なし 24 9.00 9.45 0.00 56.38
030230xxxxxxxx 扁桃、アデノイドの慢性疾患 23 8.65 8.01 0.00 14.91
 当科におきましては、地域の中核病院として、耳鼻咽喉科・頭頚部外科全般の疾患を治療対象としています。扁桃周囲膿瘍・急性喉頭蓋炎等の入院治療を要する感染性疾患について、他院からの紹介を含めて対応しています。末梢性顔面神経麻痺や突発性難聴に対しての入院加療も行っています。
 また、慢性扁桃炎や慢性副鼻腔炎や声帯ポリープ等の手術治療も行っています。さらに、頭頚部悪性腫瘍に対する手術や放射線療法、化学療法も行っています。 他の診療科との連携および大学病院との連携を行うなど、症例に応じて細やかに対応しております。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 86 23 14 22 - 13 1 7
大腸癌 34 23 - 36 - 26 1 7
乳癌 25 12 - - - 26 1 7
肺癌 - - - 10 - - 1 7
肝癌 - - - - - 15 1 7
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
 現在、日本で最も罹患率の高い5つのがん(胃がん・大腸がん・乳がん・肺がん・肝がん)の病期(Stage)ごとの患者数を集計したものです。がんの患者数を調べることで、その病院がどの程度がん治療に積極的であるかを知ることができます。
 また、病期分類別に見ることで、その病院の診療の幅広さを知ることができます。

 肺がんを担当する常勤医が不在のため、肺がんは主に外来診療で対応していますが、それ以外のがんは外来及び入院で幅広く診療しています。

 ※該当患者数が10未満の場合は、患者数を非公表としております。(ハイフン”-”表記)
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 38 9.53 54.84
中等症 95 17.00 77.52
重症 14 32.79 87.21
超重症 - - -
不明 - - -
 成人の肺炎患者さんについて重症度別に患者数、平均在院日数、平均年齢を集計したものです。
 市中肺炎とは普段の生活の中で罹患した肺炎を言います。当院でも肺炎は高齢者に多く、高齢者では重症度も高くなっています。高齢者では脳血管障害、腎機能障害、心肺機能低下を持っている方も多く、多職種が連携したチーム医療が必要となります。
 当院では市中肺炎・院内肺炎ガイドラインに準じた治療を行い、入院期間の短縮化・耐性化予防を図るとともに、重症例では集中治療部と速やかに連携して全身管理を行うことで、救命率の向上に努めています。

 ※該当患者数が10未満の場合は、患者数、平均在院日数、平均年齢を非公表としております。(ハイフン”-”表記)
脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 208 31.38 75.36 23.36
その他 36 22.64 73.14 1.23
 脳梗塞とは、脳に栄養を送り込む血管が血栓や塞栓などによって閉塞したり、または狭くなったりして、その部位の脳組織が壊死してしまう疾病です。障害の部位により、運動障害、感覚障害、言語障害等の種々の症状が出現します。脳梗塞の治療としては、超早期における血栓溶解療法、早期における脳庇護療法に加え、必要に応じて血管内治療も行われます。こうした治療法の進歩により、脳梗塞の救命率や後遺症の程度は飛躍的に改善してきています。
 当院では、これらの治療が円滑に行えるように、十数年前から救急医療体制を確立済みです。また、少しでも後遺症が軽く済むように、病状の許す限り入院時から超早期リハビリテーションを行い、後遺症による「本人の生活の質(QOL)」の低下が最小限にとどまるよう努めています。
 上記の表は、脳梗塞の病型別に、患者数・平均在院日数・平均年齢・転院率を集計したものです。当院においては「I63$ 脳梗塞」の割合が約9割と最も多く、平均在院日数は31.38日、平均年齢は約75.36歳となっています。転院率が23.36%と全国平均のほぼ半分となっているのは、当院で治療を完結される患者さんが多いことを示しています。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
消化器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) 45 0.16 1.09 0.00 66.58
K6532 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術(早期悪性腫瘍粘膜下層) 42 1.90 6.69 0.00 75.10
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 40 9.03 10.40 5.00 76.58
K654 内視鏡的消化管止血術 38 0.34 10.58 0.00 69.79
K6872 内視鏡的乳頭切開術(胆道砕石術を伴う) 35 5.09 10.40 2.86 75.14
 診療科別に患者数の多い手術(K)コード・名称上位5つと、それぞれの患者数、平均術前日数、平均術後日数、転院率、平均年齢を示したものです。
 ※該当患者数が10未満の場合は、患者数、平均術前日数、平均術後日数、転院率、平均年齢を非公表としています。(ハイフン”-”表記)(以下、他の診療科も同じです。)

消化器内科で手術を受けた患者数について上位5位までを集計したものです。患者さんの高齢化に伴い、より低侵襲である内視鏡手術が増えてきています。
 内視鏡的大腸ポリープ切除術、食道、胃、十二指腸の早期がんに対する粘膜切除術、食道静脈瘤や胃十二指腸潰瘍からの出血に対する止血術、胆管がん・膵臓がん・総胆管結石に併発する閉塞性黄疸に対するステント留置術や乳頭切開術など、消化器疾患、肝胆道疾患の診断と治療のための多彩な検査・治療手技を実施しています。
循環器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術(その他) 84 2.89 3.35 0.00 71.12
K5972 ペースメーカー移植術(経静脈電極) 30 3.23 8.27 0.00 79.43
K5491 経皮的冠動脈ステント留置術(急性心筋梗塞) 25 0.00 18.36 8.00 69.28
K597-2 ペースメーカー交換術 15 1.80 6.00 6.67 77.20
K5492 経皮的冠動脈ステント留置術(不安定狭心症) 12 0.33 15.67 0.00 69.42
 経?的冠動脈ステント留置術は、待機的なもの(1位 K5493その他)と、緊急を要するもの(3位 K5491急性?筋梗塞、5位 K5492不安定狭?症)に分類されます。
 当院の循環器内科は緊急及び待機的な経皮的冠動脈ステント留置術の実施施設であり、患者数は前年度を大幅に上回りました。ペースメーカー移植術患者数も年々増加傾向にあります。
 冠動脈バイパス手術や重症心臓弁膜症などで手術が必要な症例は、大学病院の心臓外科と緊密に連携し、適切に治療しています。
腎臓内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K610-3 内シャント又は外シャント設置術 17 36.71 18.06 0.00 62.76
K616-4 経皮的シャント拡張術・血栓除去術 - - - - -
K635-3 連続携行式腹膜灌流用カテーテル腹腔内留置術 - - - - -
K664 胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻造設術を含む) - - - - -
K386 気管切開術 - - - - -
 当科では、血液透析を行う上で必要なシャント設置術、長期間の透析治療により細くなったシャント血管の拡張やシャント血管に詰まった血栓を取り除く経皮的シャント拡張術・血栓除去術を主に行っております。
 また、腹膜透析に必要なカテーテルを腹腔内に留置する連続携行性腹膜灌流用カテーテル留置術も行っており、透析に関する手術が上位を占めています。
外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6335 鼠径ヘルニア手術 83 1.02 2.36 0.00 66.57
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 68 3.93 4.78 0.00 64.13
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) 36 0.14 1.14 0.00 68.94
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 25 2.20 10.48 0.00 73.12
K718-21 腹腔鏡下虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴わないもの) 23 1.00 3.78 0.00 38.17
 当科では、消化器疾患、甲状腺疾患、乳腺疾患、成人の鼠径ヘルニア、外傷など、多岐にわたる疾患の治療にあたっております。
 胆石症、胃がん、大腸がんは腹腔鏡を用いて手術を行うことが多く、食道がん、鼠径ヘルニアでも腹腔鏡手術を取り入れています。
 また、乳がんでは乳房温存療法を積極的に行なっております。平成30年4月の乳腺専門医赴任に伴い、形成外科と連携し乳房再建術も開始しましたので、今後さらに症例数が増加するものと思われます。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0461 骨折観血的手術(肩甲骨,上腕,大腿) 101 2.68 37.63 9.90 78.12
K0462 骨折観血的手術(前腕,下腿,手舟状骨) 92 2.24 18.92 1.09 60.10
K0821 人工関節置換術(肩,股,膝) 43 1.65 26.72 0.00 70.35
K0483 骨内異物(挿入物を含む)除去術(前腕,下腿) 41 0.20 1.93 0.00 47.54
K1425 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(椎弓切除) 33 2.55 16.64 0.00 76.52
 当科では、大腿骨骨折の患者さんが最も多く、手術件数も同様に骨折観血的手術(肩甲骨、上腕、大腿骨)が最も多くなっており、手術後、地域連携パスによる当院と他の病院・診療所との術後リハビリテーションの連携を進めております。
 また、高齢患者さんに多くみられる膝関節・股関節の痛みに対して、人工股関節置換術を行っております。
形成外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0453 骨折経皮的鋼線刺入固定術(鎖骨,膝蓋骨,手,足,指(手,足)その他) 12 0.92 1.33 0.00 29.83
K347-2 変形外鼻手術 - - - - -
K0301 四肢・躯幹軟部腫瘍摘出術(肩,上腕,前腕,大腿,下腿,躯幹) - - - - -
K0072 皮膚悪性腫瘍切除術(単純切除) - - - - -
K334 鼻骨骨折観血的手術 - - - - -
 外傷(手足の外傷、鼻骨骨折等)に対する手術が多く、次いで軟部組織腫瘍や皮膚悪性腫瘍に対する手術が多くなっています。
脳神経外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 75 0.81 15.72 6.67 78.44
K1771 脳動脈瘤頸部クリッピング(1箇所) 13 3.85 40.85 15.38 62.92
K1642 頭蓋内血腫除去術(開頭)(硬膜下) 12 4.67 41.83 41.68 78.08
K1692 頭蓋内腫瘍摘出術(その他) 11 16.36 68.00 18.18 61.27
K1643 頭蓋内血腫除去術(開頭)(脳内) - - - - -
 慢性硬膜下血種に対する穿孔洗浄術は患者数が多いため、クリニカルパスを用いて短期間の入院治療を行っております。
 地域の中核病院として、くも膜下出血、脳内出血など脳血管疾患に対して、超急性期の手術を行っております。砺波医療圏の他の医療機関と連携し、画像ネットワークを構築しており、当院へ紹介いただいた後、できるだけ早急に手術が行うことができる環境を整備しております。
 脳腫瘍に関しても、手術治療、術後の放射線療法や化学療法など、放射線治療科と連携し総合的に治療を行っております。
 また、脳卒中地域連携パスを用いて急性期治療からリハビリテーションへと、医療・看護・介護サービスの切れ目のない診療を提供しております。
心臓血管外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K617-2 大伏在静脈抜去術 21 1.00 1.00 0.00 66.95
K617-4 下肢静脈瘤血管内焼灼術 19 1.00 1.00 0.00 60.42
K6173 下肢静脈瘤手術(高位結紮術) - - - - -
 当科では、心臓、血管(静脈、動脈)にかかわる診断、静脈の病気(下肢静脈瘤)の手術、下肢のリンパ浮腫の診療を行っています。下肢静脈瘤に対しては、血管内レーザー焼灼術も行っています。患者さんの状態に合わせて下肢静脈瘤抜去切除術と血管内レーザー焼灼術のどちらが適切か判断して手術を行っています。
 下肢の浮腫(むくみ)の原因の一つにリンパ浮腫があります。当科では、リンパ浮腫の診断と治療を行います。
 心臓・動脈の病気などは金沢大学付属病院心臓血管外科などと連携して治療にあたります。
泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用のもの) 66 1.41 3.76 0.00 70.11
K7811 経尿道的尿路結石除去術(レーザー) 47 2.68 3.57 2.13 62.83
K843-4 腹腔鏡下前立腺悪性腫瘍手術(内視鏡手術用支援機器を用いる) 33 1.09 7.85 0.00 69.06
K865-2 腹腔鏡下仙骨腟固定術 27 1.00 5.22 0.00 68.19
K773-2 腹腔鏡下腎(尿管)悪性腫瘍手術 18 1.44 15.56 5.56 75.33
 当科では、難易度の高い手術、特に腹腔鏡手術症例が多いことが特徴です。個々の術式症例数は全国的にみて多いわけではありませんが、腹腔鏡下前立腺全摘、腹腔鏡下仙骨固定術、腹腔鏡下腎・腎尿管切除(年間20‐30症例前後)、腹腔鏡下膀胱全摘、腹腔鏡下腎部分切除(年間5‐10症例前後)等を実施し、年間100症例以上の腹腔鏡手術を行っています。
 平成29年7月からは「ロボット支援手術装置」を導入しましたので、今後さらに腹腔鏡手術症例は増加すると見込まれます。
大腸・肛門外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) 283 0.11 1.09 0.00 64.99
K7434 痔核手術(脱肛を含む)(根治手術) 38 1.26 3.32 0.00 60.08
K7462 痔瘻根治手術(複雑) 34 1.09 2.91 0.00 38.76
K7421ロ 直腸脱手術(経会陰によるもの)(腸管切除を伴うもの) 20 2.00 7.35 0.00 74.55
K7391 直腸腫瘍摘出術(経肛門) 11 1.00 1.82 0.00 65.00
 主な疾患の年間治療数(検査・手術)は
 ・肛門3大疾患(痔核、裂肛、痔瘻)が約200例
 ・直超脱及び骨盤底手術 約40例   ・大腸がん手術 70‐100例   ・大腸内視鏡検査 約2000例
 ・直腸肛門機能検査 50‐70例   ・排便造影検査 70‐100例   ・大腸3D-CT(CTコロナグラフィー)約100例などです。
 特に、難治性痔瘻、直腸脱、骨盤底疾患、便失禁においては専門性の高い分野であり、砺波医療圏以外からの紹介が多くなっています。
産婦人科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K877 子宮全摘術 17 1.00 7.24 0.00 49.00
K8881 子宮附属器腫瘍摘出術(両側)(開腹) 15 1.13 10.00 6.67 56.07
K9091 流産手術(妊娠11週まで) 14 0.00 0.86 0.00 34.14
K867 子宮頸部(腟部)切除術 13 0.00 1.00 0.00 35.92
K8882 子宮附属器腫瘍摘出術(両側)(腹腔鏡) 13 1.00 4.92 0.00 46.31
 当科は呉西地区・砺波医療圏の救急医療病院として、産科・婦人科領域全般を対象疾患にして診療にあたっています。
2017年4月より産婦人科医師が4名に増員され、今まで以上に幅広く、迅速な医療対応が可能となりました。
 産科部門では、富山県地域周産期母子医療センターに指定されており、2次周産期医療機関として砺波医療圏のハイリスク妊婦の紹介や母体搬送を受け入れ、小児科(新生児集中治療室)と協力して周産期管理を行っています。
 また、産婦人科部門では、砺波医療圏の他院からの紹介患者(悪性、良性疾患)を幅広く受け入れ治療にあたっているほか、婦人科領域の救急に関しても、患者の受け入れから緊急手術に至るまで対応しています。
 医師の増員を受け、より幅広い悪性疾患への対応と腹腔鏡手術の拡大を今後の目標に掲げています。
眼科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2821ロ 水晶体再建術(眼内レンズを挿入する場合)(その他のもの) 320 0.48 1.16 0.00 75.92
K204 涙嚢鼻腔吻合術 - - - - -
K2682 緑内障手術(流出路再建術) - - - - -
K206 涙小管形成手術 - - - - -
K215 瞼板切除術(巨大霰粒腫摘出) - - - - -
 当科では、最新の小切開創による超音波水晶体乳化吸引術で白内障手術を行っております。単焦点レンズをはじめ、トーリック(乱視矯正)眼内レンズを用いた水晶体再建術を行っております。多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術は行っておりません。
 白内障に対する水晶体再建術は入院(片眼1泊2日または2泊3日、両眼4泊5日)で行っており、外来での日帰り手術は行っておりません。
 緑内障手術や外眼部手術も積極的に行っております。他にも、眼底疾患(糖尿病網膜症、加齢黄斑変性症、網膜静脈閉塞症、網膜動脈閉塞症など)に対して、光干渉断層計(OCT)や蛍光眼底造影検査を行い、レーザー治療やステロイド注射、抗VEFG薬(血管内皮増殖因子阻害薬)の硝子体内注射などの治療を行っています。硝子体出血や網膜剥離に対する硝子体切除術、網膜復位術は行っておりません。
 また、斜視専門外来は閉鎖いたしましたので、斜視手術は現在行っておりません。
耳鼻咽喉科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K340-5 内視鏡下鼻・副鼻腔手術3型(選択的(複数洞)副鼻腔手術) 24 0.96 5.88 0.00 60.83
K3772 口蓋扁桃手術(摘出) 24 1.88 7.00 0.00 18.29
K3932 喉頭腫瘍摘出術(直達鏡) 10 0.90 4.40 0.00 67.10
K309 鼓膜(排液、換気)チューブ挿入術 - - - - -
K3892 喉頭・声帯ポリープ切除術(直接喉頭鏡又はファイバースコープによるもの) - - - - -
 当科におきましては、地域の中核病院として、耳鼻咽喉科・頭頚部外科全般の疾患を治療対象としています。慢性扁桃炎や喉頭腫瘍(声帯ポリープや喉頭がんの疑い症例)の手術、慢性副鼻腔炎に対する鼻・副鼻腔手術等に積極的に取り組んでいます。
 また、甲状腺悪性腫瘍は紹介を含めて多く、手術治療に取り組んでいます。慢性中耳炎・真珠腫性中耳炎の手術も行っています。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる - -
180010 敗血症 同一 25 0.31
異なる 46 0.58
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 58 0.73
異なる - -
 この項目では、集中治療室での治療を必要とするような感染症やそれによって臓器不全状態を引き起こした症例および手術などの合併症の数を集計しています。入院時より併発していた場合はDPC病名と入院契機病名を「同一」、入院後に併発した場合には「異なる」に分類しています。
 敗血症は、腹膜炎や多発外傷などが原因で免疫力が低下した際に、感染症によって臓器不全が引き起こされた状態です。
 DIC(播種性血管内凝固症候群)は、悪性疾患・血液疾患や敗血症に併発する臓器不全症状の一つで、全身の微小血管内に血栓が発生し、その結果出血傾向を示す状態です。
 また、免疫力が非常に低下した患者さんでは、細菌だけではなくカンジダなどの真菌(カビ)により重篤な感染を併発する場合があります。術中・術直後の予期せぬ大量出血や術後の感染などの合併症は発生しないように万全を期していますが、患者さんの状態にも大きく影響されます。 
 このカテゴリーには、術後のある程度時間が経過してから抗凝固剤や抗血小板剤などの服用を開始したために出血したケースや、血液透析患者さんの内シャントが長期の使用によって劣化し、血栓形成・閉塞を来したケースおよび人工関節の摩耗に伴う脱臼など、医療資源器材の進歩を以してもやむを得ない合併症が多く含まれています。

※該当患者数が10未満の場合は、症例数、発生数を非公表としております。(ハイフン”-”表記)
更新履歴
2018.09.26
平成29年度病院指標を公開しました。