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ふるさと学芸員の小窓

ふるさと学芸員のブログです。砺波市の「ふるさと文化財」とは、地域の財産として親しまれ大切にされている文化的財産のことです。このブログで少しずつご紹介していきたいと思います。
メール furubun001@gmail.com
ホームページURL http://blog.city.tonami.toyama.jp/group/furusato/
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2012年06月15日 09:58

6月13日に薬勝寺において大般若会が行われました。午前中には薬勝寺の招請開山僧である桂岩運芳師の法要「開山忌」も行われました。開山忌の様子については別記いたします。
さて、この大般若会。先日来このブログでもお話している、親王塚と公卿塚の法要であり、旧般若の郷内の五穀豊穣と安全、幸福を祈念するものです。
大般若会の始まりについては、薬勝寺誌によると次のとおりです。

 当寺の中興陽室和尚のころ、公卿塚のあたりに怪異が出て、夜は人も通れないようになった。和尚が一基の大卒塔婆を建てて読経したところ、怪異は止んだ。それ以来親王を祭祀することをはじめ…(以下略)                  (薬勝寺誌より)

陽室和尚は薬勝寺の第十五世で、江戸時代中期の方です。この大般若会の歴史を感じます。

大般若会では薬勝寺の住職・副住職を含めて13人の僧侶が読経され、3人の虚無僧が尺八を吹いています。私は生尺八を始めて聞きました。



真ん中の席に座るのは、薬勝寺が所属する臨済宗国泰寺派の管長様です。まわりにはその末寺の僧侶の方々が。


席には木箱にびっしり入ったたくさんの経典があり、「これを全部読むのは大変だろうな…」なんて思っていたら・・・。

経典が宙を舞っています!!


お腹から出しているような大きな声で何かを唱えながら、目の前のお経をバラバラと広げていきます。
これは転読という読経の方法のひとつで、管長さんが理趣分経というお経の要の部分を読み、周りの方々が手分けして大般若経全六百巻をバラバラと捲りながら読む方法なんだそうです。住職曰く「虫干しも兼ねているのでは」とのこと。
転読を何かで読んだことはありましたが、実際にしかも突然これを目の前にすると、その迫力に衝撃を受けました。とっても荘厳です。一見の価値ありです。

かつては境内で奉納相撲も開かれ、門前には屋台が並んだそうです。賑わっていたんですね。この日は安川地域を中心とした檀家信徒の方々が30人ほど参詣にいらしていました。
来年も6月13日に行われるそうです。


  • 史跡

2012年06月14日 14:20

国道359号沿いに大きく書かれた『千光寺』の看板。







普段スルーしてしまう方も多いのでは・・・。













6月24日(日)9時〜12時
千光寺『芹の市』が開催されます


当日は、地元特産品のほか、増山城戦国米、限定50食の千光寺そばなど、ここでしか味わえないものが盛りだくさんですよ!数に限りがございますのでお早めに!!






千光寺の創建は奈良時代(大宝三年)、円徳法道上人が開創と伝える古刹です。法道は仙人でもあったという。
当初は三論宗に属してたが、のち衰徴していたのを空海が再興、その時、真言宗に改めた。桓武天皇から光孝天皇にいたる七帝の勅願所とされ毎年、勅使の下向もあったという。しかし、永禄年間、上杉謙信の兵火にあって堂宇はすべて焼失した。
だが、越中に出兵した秀吉は、この寺の観世音の霊夢に感じたとして修復し、次いで加賀藩二代藩主前田利長が山林を寄贈して寺領を確保、本堂を再建した。


 中には・・・
県指定絵画:絹本著色大威徳明王図
        :絹本著色両界曼茶羅図
県指定彫刻:銅造観世音菩薩立像
市指定建造物:千光寺観音堂・千光寺御幸門・
          千光寺山門・千光寺書院・千光寺土蔵

数々の貴重な文化財がある寺宝であります。
10時からは文化財めぐりも行われます。見どころたくさんの古刹千光寺をこの機会に散策してみていかがでしょうか。みなさん、お待ちしてまーす。


  • 未分類

2012年06月12日 16:55

先日は薬勝寺に伝わる縁起から親王塚のお話をしました。今日はまた別の説をお話します。





 般若地区の辺りは、中世には「般若野荘」と呼ばれ、京都の徳大寺家の荘園が展開されていました。12世紀初頭、徳大寺家領として成立した当初は広大な領域であったと思われますが、武家勢力の展開に伴って下地中分が行われ、領家としての徳大寺家の荘園経営は次第に困難になっていきました。
 そんな折、文明六年(1474)に、領主である徳大寺実淳は荘園での勢力を回復するためにはるばる京から越中へと下向しました。しかしその回復は叶わず、さらにその孫の実通も天文三年(1534)と同十四年(1545)に下向します。そして天文十四年の下向の際に、この地の武家・荘民によって従者の公卿ともども殺されてしまいます。その実通を葬ったとみられるのが親王塚であるという説もあるのです。淳良親王の伝承は徳大寺実淳の越中下向から転化したのかもしれないといわれています。
 伴に殺害された従者は、薬勝寺から300メートルほど南にある「公卿塚(九人塚)」に葬られたとされます。

【下地中分】
中世に地頭の勢力が徐々に強大になった際、地頭が耕地の拡大や自らの支配権の拡大に努めたので荘園領主や所領近隣の武士との間で紛争を起こすことが多くなった。その解決方法のひとつとしてとられたのが「下地中分」という取り決めで、この方法によって荘園の土地自体を折半し、地頭と領主とが土地・住民をわけて完全な支配権を認め合った。


 さて、そんな親王塚の法要は明日です。

6月13日(水)
10時半〜 開山忌(薬勝寺の開山僧の法要)
13時半〜 大般若会(親王塚の法要)
場所:薬勝寺本堂(砺波市安川29)

 この機会にお参りされてみてはいかがでしょうか。





※ちなみに親王塚の上にある宝篋印塔は、南北朝期から室町初期に造立されたものと推定されています。般若野荘で殺害されたと思われる徳大寺実通と、宝篋印塔そのものは時代的にズレがありますが、墳墓については定かではありません。薬勝寺には南北朝期に造立された層塔の塔身の一部や、南北朝期までさかのぼる五輪塔の残欠があります。親王塚は、墳墓とその上に置かれた宝篋印塔を別にして考えるべきという考えもあります。


  • 史跡

2012年06月08日 17:10

砺波市安川にある薬勝寺には、砺波市指定文化財の「木造桂岩運芳倚坐像」と、ふるさと文化財の「親王塚」があります。

「木造桂岩運芳倚坐像」は、南北朝時代末〜室町時代初めの作で、薬勝寺の招請開山僧である桂岩運芳師の頂相です。桂岩運芳師は京都の建仁寺より招請されて開山となった方です。頂相といえば、禅宗の僧侶が人の師と成る時に自分の師から与えられる師の肖像画で、写実的な絵です。玉眼がはめこまれたお顔は、禅宗の修行を体現しているかのように、厳しくリアルです。

「親王塚」は薬勝寺の脇から少し丘を登ったところにある宝篋印塔です。この塚には後花園天皇の皇子淳良親王のものとする伝承があります。



 
 応仁の乱(1467〜77)によって京都を追われた淳良親王は、般若郷安川の里(現在の砺波市安川)に仮の宮殿を造って供の公卿と供に三年間わび住まいをされた。般若郷の人々は皆皇子を敬慕するようになったが、増山城城主はこれを快く思わず、文明三年(1471)のある夜に家来に命じてひそかに皇子と供の公卿を殺害した。翌朝これを薬勝寺の文坡和尚が知り、あわてて城主に伝えたところ、城主は「それは郷民の仕業に違いない」として、さもその死を悼むようなふりをして墓所を築き、般若塔(親王塚)と名づけてこの地に葬った。

 ちなみに後花園天皇には淳良親王という名前の皇子はいないそうです。この伝承はおそらく、文明六年(1474)に越中へ下向した徳大寺実淳の伝承から転化したものと考えられます。
 歴史には長い年月の間にロマンや脚色が加わる場合もあります。それも含めて思いをはせるのも歴史の楽しみ方のひとつですよね。伝承等に関しては、長くなるのでまた後日…。

 さて、そんな桂岩運芳師と親王塚の法要が行われます。
「薬勝寺大般若会」
6月13日(水)
10時半〜 桂岩運芳師の法要
13時半〜 親王塚の法要  
ご住職は「たくさんの方に、どうぞお参りください」とおっしゃっていました。 

ちなみに薬勝寺の山門前には、こんなにかわいらしい五百羅漢が…。


どのお顔もかわいらしい笑顔でした。見ていると癒されますよ。五百羅漢の法要は4月だそうです。   


  • 史跡

2012年06月06日 13:09

 6月号の砺波市広報「知ってナットク!砺波の文化財」(23P)にも掲載されている、「荒高屋恵比須社」。この社での田祭りが6月5日に行われました。

 恵比須様と大黒様が一緒に祀られているというのはとても珍しいことなんだそうです。鯛を抱えた恵比須様と、米俵の上に座って小槌を持った大黒様。満面の笑顔です。




 こちらの社は明治24年に荒高屋下村の地主さんの呼びかけで五穀豊穣を願って建立され、地域の方々によって田祭りが行われています。ちなみに参加者の中にはその地主さんの子孫の方もいらっしゃいました。

宮司さんのお話によると、田祭りは昭和31年までは6月9日、昭和32年〜平成7年までは6月10日に行われ、平成19年以降に6月5日で確定されたんだそうです。平成3年には創立百年祭があったとのこと。長きにわたって地域の方々に大切にされている社なんですね。



この日も20人ほどの方が参加されていました。

祭では、宮司の方が太鼓を叩いて祝詞を読み上げ、代表者の方が榊を備えて全員で柏手を打ちます。


 社に集まった皆で柏手を打つ響きや低頭する姿は、心地いい緊張感がありました。

 これからも荒高屋の五穀豊穣を願いながら鎮座し、地域の皆様によって守られていくことと思います。


「開運御守」いただきました。精進します!


  • 彫刻

2012年06月01日 12:12

増山城ふれあいウオークがいよいよ今週末となりました。

詳細はコチラです。

当日の参加も可能です。


※当日は駐車場の混雑が予想されます。なるべく乗り合わせでお越し下さい。
※砺波市栴檀野体育館からシャトルバスがございますのでご利用ください。
※降雨などにより中止が危ぶまれる場合には当日の8時以降に 0763−82−1904 に電話でご確認をお願いします。


お待ちしております(*^^*)


  • 未分類

2012年05月22日 11:03

安川城は、和田川左岸の浅谷・塩谷両集落の南方にそびえる「城山」山上に築かれた城です。
 別名「浅野谷城」と称されましたが、別名としては鬼ヶ城という名前で知られていたようで、文献にその名前が出てきます。

 「鬼ヶ城」ってなんだか恐ろしい感じがしますね。

 『越中古城記』には、かつて「般若之郷」の荘官をつとめていた黒田太左衛門が後に横暴をふるまい、悪党を従えてこの城に立てこもったとあります。

【悪党】
鎌倉時代末期、畿内を中心に現れた新しい武士層をいう。農村経済の発達によって生まれた余剰生産物を手にした荘官や名主の中から、近隣と横の連携を保って反荘園・反幕府の実力行使を行う者が現れた。幕府は荘園領主は彼らを悪党と呼び、忌み嫌った。(『詳説 日本史研究』山川出版 より)

 安川城の歴史には、当時の荘園経営の実情も背景にあるのでしょうね。

 そんな安川城をより詳しく学びたい方へ。

「ふるさと再発見 安川城『再生』プロジェクト」
安川城の魅力に触れる3回シリーズ。





第一回
「安川城を学ぶ会」 6月5日(火)19:30〜
栴檀山農村集落センターにて
内容:砺波市教育委員会学芸員の野原大輔氏を講師に招き、安川城の歴史と構造について楽しく学びます。

第二回
「安川城草刈ボランティア」 6月23日(土)9:00〜
東別所公民館 集合
内容:皆さんの協力を得て、安川城の散策路などの草刈や雑木・竹林整備を行い、史跡の保全を図ります。

第三回
「安川城散策会」 7月8日(日)10:00〜
東別所公民館
内容:安川城を散策しながら、史跡の観察を行います。講師は、北陸中世城郭研究会の佐伯哲也氏です。
持ち物:歩きやすい服装(長袖)、帽子、タオル、お茶、おにぎり他

主催:栴檀山公民館・栴檀山高齢者学級 砺波市井栗谷6552 担当/鶴巻館長・原田主事)
0763(37)1061


  • 史跡

2012年05月18日 17:00

 汗ばむ天気の日が増えてきましたね。田植えが終わった田んぼも増えてきました。風になびく苗と水面がなんとものどかです(*^^*)

 さて、そんなのどかな休日にはふらり文化財巡りはいかがでしょうか?



 これらのマップは砺波市の観光協会や道の駅に置いてあります。
 広い砺波市。文化財もいろんなところにありますね。自動車で移動するのもいいですが、健康的にウオーキングがてら…はいかがでしょうか。

「砺波市の魅力再発見 健康ウオーキングMAP」から、モデルコースをひとつご紹介します。

「出町街中ぐるりコース」


 このコースでは
【県指定文化財】出町子供歌舞伎曳山

【市指定文化財】旧中嶋家住宅・旧中越銀行本店(砺波市郷土資料館)・中越弁慶号・御旅屋の井戸・旧金岡家住宅(かいにょ苑)

【ふるさと文化財】上水道記念碑・西の大ケヤキ
などを巡ることができます。


ウオーキングMAPには他に
○庄川名所と桜並木コース
○増山城戦国ロマンコース
○散居村展望in夢の平コース
があります。

 これからの季節のお出かけには紫外線対策と水分補給はお忘れなく!
 どうぞ楽しい文化財巡りを(*^^*)


  • お知らせ

2012年05月16日 08:59





以前にもブログでお話しておりました『増山城ふれあいウオーク」。
増山城周辺を3つのコースに分けて歩くウオーキングの部と上和田緑地キャンプ場で釣りを楽しむ釣りの部が設けられています。

が、

これだけではないのです!


当日は地元の特産品などが味わえるお店の出店も予定されています。

○戦国焼きそば
○戦国そば
○栴檀野産の野菜
○カレーパン、
○バリ料理
○もっちりんこ
○チーズドッグ
○手作りパン

などの出店が予定されているそうです。(変更になる場合があります)


「戦国やきそばって何!?」って思いませんか?私、興味津々です!
こちらはウオーキングや釣りに参加されなくても楽しめます。

6月3日は「増山城ふれあいウオーク」でお待ちしております(*^^*)


戦国釣り大会のブログはこちらです


  • 未分類

2012年05月15日 09:24

 JR油田駅のそばに伝統的な土蔵造りの外観をした建物が「若鶴大正蔵」です。大正11年(1922年)に若鶴酒造株式会社が建設しました。




 平成7年(1995年)に老朽化に伴い、北側のを取り壊して解体し、現在の姿になりました。かつては仕込みに使われていましたが、現在は古酒の貯蔵庫として使われています。今年は創業150周年となる年ですが、こちらの蔵は4月から改修工事を行い、12月には展示を兼ねた研修施設に生まれ変わるそうです。


この大正蔵で「若鶴蔵祭り」が開催されます。

日時:平成24年5月19日(土) 午前10時〜午後2時半

場所:若鶴酒造兜~地内 砺波市三郎丸208(JR城端線油田駅前)

 この日は模擬店やアトラクションがある他、酒蔵見学ツアーも開催されるそうです。
詳しくは若鶴酒造株式会社のHPをご覧ください。
 
 この機会に、初夏の文化財見学はいかがでしょうか?

 
 


  • 建造物