診療科
救急部 集中治療・災害医療部
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外傷における重症度評価と予後予測
【解剖学的指標】
AIS(Abbreviated Injury Scale)とは?
自動車事故に関する大規模なデータベースとして利用することを目的として米国にて考案され、1971年に発表された。 AISは外傷の種類と解剖学的重症度をコードで表し、重症度を6段階で評価する。
ISS(Injury Severity Score)とは?
AISを基に多発外傷の重症度を評価するスコアで、損傷部位を6部位((1)頭頸部、(2)顔面、(3)胸部、 (4)腹部及び骨盤内臓器、(5)四肢及び骨盤、(6)体表)に分けて 各部位、最高のAIS重症度スコアの中から、上位3つを抽出しそれぞれを二乗して合計した値で評価する。最大値は75点。
- ISS15点以上は重症、もしくは重症化の可能性があるため、入院による治療や経過観察が必要とされる。
- ISS 25~34点での死亡率は30%強、ISS>35点では50%を超えるとの報告もある。
- ISSは解剖学的評価のみを行い、バイタルサインのような生理学的評価は加味しないので、病院前での重症度判定には利用できない。 (来院時すでにショック状態の患者と血圧が保たれている患者の区別はできない)
【生理学的指標】
RTS(Revised Trauma Score)とは?
AIS/ISSが解剖学的な損傷形態を元にした指標であるのに対して、RTSは生理学的な指標を元に重症度を評価する。最重症は0点、最良は7.84点。
【救命の可能性】
TRISS(Trauma and Injury Severity Score)とは?
TRISSは生理学的重症度と解剖学的重症度及び年齢因子を加えて予測生存率(Ps:Probability of survival)を算出する。 Ps>0.5で死亡した場合はその死は避けられた死、0.25≦Ps≦0.5の場合は救命の可能性があったかもしれない死(PTD:preventable trauma death)、 Ps<0.25の場合は避けることできなかった死(non-preventable death)と考えられる。
GCS:Glasgow Coma Scale
開眼、言語におる応答、運動による応答の3要素に分類。それぞれの区分をスコア化し、その加算総和をGlasgow Coma Scaleとよぶ。 頭部外傷の重症度では3~8点は重症、9~13点は中等症、14~15点は軽症と分類される。